我輩は社会人♀である。

語彙力はないよ。しがない女会社員の卵巣がん治療記録。タメになるようなものではなく、私の記録用みたいな文章ですがよければ。

発覚から②(婦人科外来)

仕事も始まって正月気分が抜けてきた頃にやっときた婦人科外来の日。

 

今日は、腫瘍の詳細とか、手術の話とかを聞きにきた日。

 

 

CTとMRIの画像見せてもらった気がする。

わたしのお腹にのさばる白い影、暴飲暴食による伸びた胃かと思ったら、腫瘍だった。

もうお腹の半分、全部腫瘍だった。

大きさは縦24センチくらいとのこと。

お子じゃん……………。そのサイズはもうお子だよ……………。

 

 

ここでやっと自分の腹の謎が解明される。

卵巣腫瘍の多くは良性だけど、サイズもサイズだし、捻転が起きてしまっては危ないから、ということで腫瘍のみ摘出の手術をするとのこと。

 

 

次回の術前検査、術前説明の日を決めて終了。

説明には家族が同席、とのことだったけど、わたしの家族は病気やらなんやら闇が深いので地元からわたしの住んでるところへは来れないと判断し、入籍予定の人間が来てもいいか確認。okだったので休みを取ってもらった。

 

 

一ヶ月半後ぐらいの2月末。

術前検査、説明。

 

採血して尿検してレントゲン、肺活量、何から何まで検査。

多分2時間くらい?

何を隠そうわたしは採血が苦手なので朝一から血を取られて死ぬ思いした。大丈夫だ死なねえから。

肺活量の検査は、口になんかマウスピース?なんか機械を入れて息を吸ったり吐いたりするのだけど、自分の前の人がやってる最中に、「はい吸って!吐いてーーー!!!」

「ヘェェェェェ!!!!!(多分吐いてる声)」

って聞こえてきてて、息を吐く時の声の癖が強いなと思って中から出てきたおじさんをガン見してしまった。

 

わたしの番が来て、検査してくれる人は爽やかそうなお兄さん。

「はい吸って!吐いてーーーー!!!ヘェェェェェ!!!!」

いやお前かよ!お前の掛け声かよ!!!!ってなった。笑ってうまく行かなかったのでやり直しさせられた。

 

思ったより検査が早く終わったから病院に隣接してる、パン屋さんでパンを食べて、午後の説明に。

 

 

今回のは腹腔鏡手術で、

お腹に小さい穴をあけて、そこから腫瘍を取り出す手術で、入院期間も短いもの。

いろいろ同意書やらなにやら書かされ手術の話を詳細に聞かされ、同居人の方が具合悪くなってた。

今回も「良性だとおもいますが一応摘出後腫瘍を検査してその結果が分かり次第またご説明します」と言われた。

 

 

入院は3月中旬頃とのことでまた少し時間が空いた。ホワイトデー前に入院してしまってお返しもらえてないのだけが悔いとして残ってる。昨年度の悔いランキング上位にある。

 

 

 

とはいえあっという間に入院日がくる。

会社の後輩とか同期とか、先輩とか、お手紙とかお菓子をくれたのでとても心強かった。

 

 

大人になってからの方が、いろいろ怖い。

虫も、おばけも、手術も。

 

 

金曜日に入院して休み明け月曜日に手術。

とにかくのんびりしてた。

既にコロナの影響で面会は制限状態。必要な荷物があるときと、手術の日しか許可のある家族(わたしの場合は同居人)しか入れない。

なんだ暇だなぁと思ったけど、後輩が「読んだことないけど一番売れてるらしいからあげる!(原文ママ)」とくれた本を読んで過ごしてた。

 

 

手術当日。

不安はピーク。

術衣に着替えて、キャップをかぶって、手術室まで自分で歩く。手術台にも自分で乗る。

手術台で泣いてしまったけど看護師さんが手を繋いでくれた。

背中に麻酔の管を入れられる。

マスクから全身麻酔

次に目が覚めたのはもう術後、運ばれているとき。うっすら同居人がいたのを覚えてるけどなんかニヤついてた。

 

その日はもう朦朧としていて、昼なのか、夜なのかもわかんないし、酸素マスクは蒸れるし、動けないし、麻酔の吐き気はすごいし。

朝までしんどい時間を過ごした。

 

朝起きて。自分に点滴、尿管が刺さってるのを把握。ひえええ…………。

一日寝たきりで足には断続的に足をマッサージする機械が付けられている。

またそれも暑い。というか術後で高熱が出てた。

 

よくわかんないけど最近は、術後翌日から歩くのが主流らしく、さっそく立ち上がらされる………も24時間以上寝たきりの体は一筋縄では起き上がらず、座った時点で冷や汗、耳鳴り。

立ち上がろうとすればそれに血の気が引いていくのも加わって、立ち上がらなかった。

その日の午後もチャレンジしたけど立てなかった。立ってトイレまで歩けなければ尿管は抜けない。

 

翌日の朝になんとか立ち上がって尿管を抜いてもらった。下半身のライフはもうゼロである。

 

 

ご飯も始まったけどこんなんで食えるか!!!おかゆだし!!!

毎日ブチギレてた。

スマホみたらみんなから連絡きててほろりとした。ありがとう。

 

 

歩けるようになってからはみるみる回復。ただ、生理ではない出血有り。

 

術後3日程度で術後診察。もう退院していいよって言われた。腫瘍はきれいに取れたらしい。良性だと思うけど、まあ検査して結果出たらきてね!とりあえずこの日で!って感じ。

 

その日に退院が可能と言われてもわたしには足がないし、公共交通機関で帰るのも怖すぎる。

 

ということで友達にヘルプを出して迎えにきてもらった。今考えたらこのコロナ感染拡大のご時世に友人を病院に呼び出すとか犯罪モノだわ、ごめんな。

 

 

そして三月いっぱいは自宅療養。

退院した翌日に同期がおいしいティラミスと、暇つぶしの漫画をもって家まで来てくれた。

嬉しすぎた。

優しい人に恵まれてる。

 

 

そして退院から1週間。

夕方に病院から電話がきた。

担当の先生からで、検査結果が出たから予定より早いけど来て欲しい、明日は来れるかとのこと。

 

急を要するんだ。

なんでそんなに先生慌ててるんだろう。

もしかして。

 

 

自宅療養なのでもちろん予定は空いていた。

そして病院へ。

ここからすごいスピードで五月までの時間が過ぎていったような気がする。

 

 

久しぶりに1人で外出。

 

 

扉を開けると担当の若い女の先生。

「結果から申しますと、腫瘍の中から悪性腫瘍が見つかりました」

 

 

 

がんだった。